ムーンリバーのささやき

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父の介護日記(30)退院そして再入院

今日は、私の父の誕生日です。

 

お父さん、96歳、おめでとう。

 

残念ですが、直接父に、「おめでとう」を言えません。

 

4月13日に退院した父は、昨日4/18、また入院したからです。

 

父と過ごす日々は、たった6日で終わりになってしまいました。

 

自宅で、入院前の状態くらいにまで、戻ってほしいと思っていたのに。

 

本当に残念です。

 

父のことを想うと、涙が出てきて、上手くかけるかわからないけれど、書けるところまで書かせてください。

 

退院した4月13日、14日の父は無表情で、感情のないロボットみたいでした。

2か月余りの入院生活で、心が折れてしまったのかと感じました。

 

環境が変わったせいか、食事も殆ど摂らない。

 

4月15日は、父の退院後、初めて行くデイサービスの日でした。

ヘルパーさんに来ていただいて、おむつ替え、着替え、身繕いをしていただき、ベッドのそばまで車椅子を寄せて、ヘルパーさんに抱きかかえられて、車椅子に乗せてもらいました。

 

パジャマではなく、ジャンパー姿の父。

久し振りに見る、父の普段着姿でした。

 

出がけに、父は、

「またどこか行くのか?泊まるのか?」

と私に聞きました。

 

私「家に帰ってくるよ。デイサービスに行くのよ。ここへ帰ってくるよ」

父「何時までや?」

私「4時まで。4時になったら帰ってくるよ」

父「長いなぁ」

私「すぐよ、ここへ帰ってくるのよ」

 

週に2回はデイサービスで、入浴して、褥瘡(じょくそう)の傷の消毒をしてもらうと、父には伝えていたけれど、よく理解していなかったのでしょう。

 

またどこかへ入れられるのかと、父が思ったのかと思うと、父が不憫で、また泣けてきます。

 

デイサービスに行く以外、父はずっとベッドの上。

ペースト状の食物しか食べられません。

 

水分も、とろみをつけないと、のどを通らない。

 

しかも、介助してもらわなければ、何も飲食できない。

 

入院前とは、随分変わり果ててしまった父が、介護ベッドの上にいました。

 

デイサービスから帰ってきて、父に楽しかったかなどと聞いても、殆ど答えなかったです。

 

 

デイサービス以外の日は、毎日、訪問看護師さんに来ていただいて、褥瘡の消毒をしていただきました。

 

おむつ替え、着替え、お下の洗浄などもテキパキしていただいて、看護師さんってすごいなぁと改めて感じました。

 

16日の夜、母と二人でおむつを換えようとした時、父が熱いことに母が気づきました。

 

熱が38.7度。

 

「お父さん、元気になってね」と、この夜、私は父に何度言ったかわからないです。

 

この夜は、泣けて泣けて、なかなか眠れませんでした。

 

弟が、持ってたノーシンを砕いて父に飲ませたせいか、翌朝、父は元気そう。

 

熱も、37.4度、その後36.9度まで下がりました。

 

よくしゃべってくれるし、今まで一切見せなかった笑顔も見せてくれました。

 

そして、よく食べてくれました。

 

食べると言っても、メイバランスのヨーグルトドリンクのようなモノに、とろみファインというトロミをつける顆粒状のモノを混ぜてスプーンで飲んだり、お粥をミキサーでクリーム状にしたりしてスプーンで少しずつ食べたりするくらいです。

 

こんなので、栄養不足にならないのか?

父の食事って、何キロカロリー摂ればいいのか?

 

そんなこともわからず、戸惑いの日々でした。

 

そして、昨日4/18。

朝6時頃におむつを替えました。

熱は、37.3度でした。

その後、父はしんどそうにしています。

 

この日、スプーンに3口くらいしか、水分を口にしていません。

 

お昼は、一口だけでした。

 

父は、痰が切れなくて、喉がコロコロ、コロコロと言います。

そのせいなのか、この日、口や喉をしきりに動かしています。

 

午前中は、話しかけると反応があったのに、その後は殆ど寝ていたのもあるけど、反応がなくなってきました。

 

15時に訪問看護師さんが来てくださった時は、39.1度まで上がっていました。

15時半に、往診専門のドクターが来て下さる日でしたので、診ていただいたところ、「今すぐ入院するレベル」とのことでした。

 

病院に行ったら絶対治るとは限らない、との説明もありましたが、素人の家族の下より、医療知識の豊富な病院で、適切な処置をしていただく方が、父はラクだろうと思いました。

 

6日間だけの、父と過ごした日々は、天からいただいた宝物の時間でした。

 

私は、4/16から、毎日父のことを考えながら泣いています。

誕生日は、自宅にいてほしかったけれど、叶わなかった。

 

父は、介護する私達家族がしんどいだろうと思って、わざと熱を出したんじゃないかとさえ思えてきます。

 

父が、回復してくれて退院することができても、次は自宅ではなく、老人施設に入所します。入所できることを祈っています。

 

切ないですね。

 

よく親孝行をしなさいよと、世間は言います。

しかし、親が元気な時は、やっぱりわからないんですよ。

 

親が元気じゃなくなって、初めてありがたく思える。

そういうモノなのではないかと感じます。

 

私と親とは考え方が全く違うし、人種が違うし(笑)。

「私の心を磨くためだけに生きてる人」だと思ってきましたが、今、私は父が愛おしくてたまらないのです。

 

憂いの春です。

 

ご訪問、ありがとうございます。

 

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