映画『追憶』について、書いてきましたが、まだ書き足りない気がして、今日もまた、書きたいと思います。
今日は、ネタバレを含みます。
1973年『追憶』のテーマ " The Way We Were " - ムーンリバーのささやき
1973年映画『追憶』を観ました - ムーンリバーのささやき
〔登場人物〕
ケイティ:バーブラ・ストライサンド
ハベル:ロバート・レッドフォード
ニューヨークでの再会のラストシーンは、何度観ても辛いです。
ホテルの前で車を待っていた、美しい女性と再婚していたハベル夫妻。
政治活動のために、ホテルの向かい側の場所へやってきたケイティが、バッタリ出会います。
ハベルに、結婚したのか聞かれて、笑顔でケイティは、Sure と言いました。
しかし、私はケイティは、再婚していないのでは、と感じました。
ケイティには、ハベルの存在があまりにも大きすぎて、ハベルのことを愛しすぎて、他の男性のことが入って来ないと思うのです。
若い二人は、離婚しましたけれど、10年後、20年後、いや30年後でもいいから、もっと熟年になってからのケイティとハベルで、穏やかになったケイティで、もう一度、二人一緒になるのではないかと感じました。
そうなってほしい、という私の希望かもしれないです。
ハベルは、ケイティと喧嘩をする度に、「君とは合わない」と言いました。
だけど、ハベルはケイティのことが大好きです。
ここが難しいところですが、ハベルは、ケイティと言い合いになる理由を、「合わない」という言葉に置き換えているのではないかと感じるのです。自分を納得させるために。勿論、ハベル本人は気づいていないと思います。
私には、合わないどころか、二人はとても合ってると思えます。
そして、とても愛し合っていると思います。
だけど、何かが足りない。
その何かがあれば、二人は喧嘩することも、別れることもないのに。
その何かは、何なのか・・・。
ケイティは、自己主張がとても強いところを、直すと、ハベルに言ったこともありました。
ハベルは、「君のスタイルだから変えなくていい」という趣旨のことを、その時言いました。
ケイティは、自己主張や、熱を入れている政治活動のことよりも、何よりもハベルが大事だという話を、仲間の女性との何気ない会話の中で、したことがありました。
ラストシーン。
一旦、じゃあねと別れた後、ハベルは妻を置いて、一人で道路の向かい側のケイティが活動している所まで来てくれました。
そして、さらにケイティと話をします。
ハベルのケイティを見る目が、あまりにも温か過ぎて、やさし過ぎて。
悲しくて、いたたまれないです。
ハベルも、今でも一番好きなのは、ケイティだと感じました。
喧嘩もしたけれど、お互いを一番よく理解していた二人。
二人でつくった、たくさんの楽しい思い出。
ケイティは、ハベルに、とても感謝していると思います。
10年後、20年後、30年後。
二人を引き離した「何か」を、見つけた二人で、出会って、また一緒に暮らす。
自分より、相手への「思いやり」を優先させることが出来る関係になれると素敵ですね。
私は、ロバート・レッドフォードの作品を、あまり観ていなかったので、他の作品も、じっくり観てみたいと思います。
バーブラが歌う名曲、~追憶 The Way We Were ~
大切に、ピアノ弾き語りします。
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